Webサイト運用の業務引継ぎガイド【事前準備と必要資料】

2025年03月04日

前任者からの引継ぎがうまく行かず、Webサイトの運用やプロジェクトが停滞してしまった経験はありませんか?Webサイト運用の引継ぎに課題があると、業務が滞るだけでなく、サイトの更新が遅れたり、トラフィックに影響を及ぼしたりする可能性があります。

特に、担当者の急な異動や退職の際には、十分な引継ぎが行われず、後任担当者が手探りで業務を進めることになりがちです。
このコラムでは、Webサイト運用の引継ぎにおけるよくある失敗例と、その対策について解説します。

Webサイト運用の引継ぎにおけるトラブルや失敗例

Webサイトの運用引継ぎに関する問題は意外と多く、後任担当者が困るケースが少なくありません。
当社にいただくご相談内容から、よくあるトラブルを以下にまとめました。

急な担当者異動や部署変更が発生し、引継ぎの時間が少ない

  • 業務が一時的に停滞し、Webサイトの更新が滞る。
  • 業務の優先順位が不明確になり、マーケティング施策の成果が減ってしまう。

専門知識を持つ新しい担当者がいない

  • Webサイトの更新ルールを理解するまでに時間がかかる。
  • CMSの使い方が分からず、サイト更新ができない。

引継ぎ資料がない、内容が不十分

  • 必要な引継ぎ情報が整備されておらず、後任者がどこから手をつけていいのか分からない。
  • デザインガイドライン、社内承認フローなどの情報が不足し、運用の一貫性が失われる。

引継ぎ後のサポートが不十分

  • 引継ぎ後に問題が発生しても相談できる人がいない。
  • 運用ミスが発生してもすぐに対処できず、サイトに悪影響を及ぼしてしまう。

こうしたトラブルは、事前の準備や確認によって未然に防ぐことができます。
次項でポイントを解説しますので、引き継ぐ方も、引き継がれる方も、ぜひチェックしてみてください。

引継ぎの事前準備とチェックしておくべき4つのポイント

事前準備

Webサイト業務の担当変更が決まったら、現担当者は、後任担当者がスムーズに業務を引き継げるよう、サイトの基本情報の他、運用状況の整理、関係各所の連絡先など、必要な情報をまとめておくことをおすすめします。

また、実際の引継ぎ時に混乱が生じないよう、過去の施策・データの共有や業務フロー、社内での役割分担、
トラブル発生時の対応手順なども事前に整理しておきましょう。

何を確認するべきか迷った場合は、以下の4つのポイントを参考に情報を整理してみてください。

チェックすべき4つのポイント

1.Web制作会社や運用・保守の担当者情報

関係各所の社名や担当者の連絡先など
  • Web制作会社や開発会社(社名・担当者名・連絡先)
  • 外部委託業者や保守管理会社の有無(社名・担当者名・連絡先)
  • トラブル発生時の対応フローや緊急連絡先

2.Webサイトの基本情報

サイトの全体像や、運用に必要な基本情報など
  • ドメイン、サーバー、SSLサーバ証明書等の契約情報
  • ディレクトリマップ(ページの構成やURL、各ページの役割など)
  • 導入CMSの種類、契約情報、ログイン情報

3.マーケティング施策の状況

マーケティング施策の実施内容やKGI/KPIなどの評価指数など
  • 施策内容やKGI/KPI、進捗状況
  • 外部ツールの使用状況やログイン情報(Googleアナリティクス、GTM、MAツールなど)
  • 主な流入チャネルと計測データ、成果 ・広告やSNSのアカウント情報と運用ルール

4.承認フローや社内ルール

コンテンツ作成の方針や社内の承認プロセス、役割分担など
  • コンテンツの作成方針
  • 更新頻度や担当範囲、担当者
  • 記事公開や画像の承認フロー
  • 外部パートナーとの契約状況
  • バックアップ手段や復旧手順

以上、一例ですが、確認しておくべきポイントをご紹介しました。
はじめてWeb担当者になる方は、その役割や業務の詳細について、以下のコラムもぜひ参考にしてください。

関連コラム:【Web担当者になったら】最初に抑えるべきポイント

Webサイトプロジェクトの引継ぎに必要な資料

前項では、引継ぎの際に確認しておくべき情報を一部お伝えしましたが、 トラブルや機会損失を防ぎ、スムーズな引継ぎを行うためには、前項のような情報を取りまとめて、後任者に向けた引継ぎ資料を作成することをおすすめします。
ここでは、必要な資料やガイドラインを6つご紹介します。

引継ぎ資料イメージ

①基本情報資料

目的
Webサイトの基本情報を整理し、後任担当者が迅速にサイトの全体像を把握できるようにするため。

内容
サイト名、サイトマップ、ドメインやURLなど、前項の1. 2.に該当するWebサイトの基本情報を記載し、外注先の連絡先もまとめて記載しておくことで、緊急対応が必要な際の連携をスムーズにします。

②マーケティング施策資料

目的
施策の内容や評価指標を把握し、パフォーマンスを維持することで、トラフィックやコンバージョン(問い合わせや資料請求)の減少を防ぐため。

内容
Google アナリティクス(GA)、Google タグマネージャー(GTM)などのアカウント情報や 外部委託の場合委託業者、運用状況、評価指数、レポートなど、前項3.のマーケティング関連の情報を整理し、ドキュメント化しておきましょう。

③CMS操作マニュアル

目的
担当者がスムーズにWebサイトの運用を引き継ぎ、効率的な管理・更新ができるようにするため。

内容
CMSの基本操作方法を整理し、コンテンツの更新や修正、画像のアップロードなどの手順を説明します。 担当者のスキルに関係なく理解できるよう、画面キャプチャや図解を活用し、手順ごとに分かりやすい構成にすることが重要です。

④ワークフローガイドライン

目的
運用に関わる業務内容や、社内の承認フローを明確にし、担当者変更による業務の滞りを防ぐため。

内容
属人化を防ぎ、スムーズな運用体制を維持するため、 前項の4.にあたるコンテンツ作成から公開までの各ステップを整理し、関係者の役割や承認フローを明確にします。

⑤デザインガイドライン

目的
Webサイトのデザインや品質の一貫性を保ち、ブランドイメージを統一するため。

内容
レイアウトや、基本カラー、トンマナ、などを定義し、統一されたデザイン品質を維持します。 複数の担当者が関わる場合でも、ブランドの方向性がぶれないようにするための指針となります。

⑥コーディングガイドライン

目的
Webサイトの開発における統一性と保守性を向上させ、長期的な運用を効率化するため。

内容
HTML、CSS、JavaScriptの記述ルールを定め、Webサイトの保守性を向上させます。 適切なコーディングルールを設定することで、品質管理を強化し、パフォーマンス最適化にもつなげます。

デザインガイドラインやコーディングガイドラインの作成には専門知識が必要なため、 サイトの制作や運用を外部に委託している場合は、プロに任せることを推奨します。
当社マイクロウェーブクリエイティブでは、上記をはじめ、Webプロジェクトの滞りを防ぐ引継ぎ書類やマニュアル、ガイドラインの作成が可能です。

まとめ

Webサイト運用の引継ぎは、事前準備が不足すると後任者が大きな負担を抱えるだけでなく、 業務の停滞を招き、ビジネスにも影響を与える可能性があります。

スムーズな引継ぎを実現するためには、体系的な資料整備と、サポート体制の確立が不可欠です。 当社では、Webサイトの運用引継ぎを円滑にサポートする「Webサイト運用引継ぎ支援」サービスを提供しています。

丁寧なヒアリングを通じてお客様のニーズを正確に把握し、CMS操作マニュアル、サイト構築ガイドライン、 社内承認フロー整理など、目的に応じた最適な引継ぎ資料を作成します。
また、作成した資料に対するレビューや運用開始後のサポート体制も整えており、 担当者交代が発生しても安心してサイト運用を継続できる環境をご提供いたします。
サイト運用やプロジェクトの引継ぎでお困りの際は、お気軽にご相談ください!

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